子犬物語 2


食べたらいきなり吐くのです。
しかも、その吐いたものの中には寄生虫のような白い虫が沢山いました。
貰ってきていきなりそんな事になって・・・本当に驚きました。
その時はもう夜だったので、次の日の朝すぐに獣医に診てもらいに行き
ました。

検査をし終わり、先生から「もう、この子は命が短いですよ・・・」と
言われました。


病院から帰り、水をあげました。


保健所から貰ってきて、すぐにこんな事になってしまい、この子犬の
名前を考える事も忘れていた・・・
「そうだ、この子はクッキーみたいに薄茶色の毛をしているから、ク
ッキーという名前にしよう・・・・!」

あと一週間で殺されてしまう「檻」の中に入っていたのに、この子は、
そうでなくてもすぐに死んでしまう運命にあったのか・・・・
と思ったら、涙が止め処もなく流れました。

いろいろ考えました。
その夜、ずっと考えたけれども・・・
次の日もう一度保健所に行き「獣医さんに、この子はもう命が短いと言
われたのですが、助ける事は出来ないのですか・・・?」と頼んだら、
「それでは、こちらの獣医に診てもらい、こちらで飼う事にしましょう」
と言われました。

離れてしまうのは淋しかったけど、自分では面倒を見る事が出来ないの
で托すことにしました。



保健所から帰ろうとした時、クッキーを貰って来た日と同じように、沢
山の子犬が檻の中で鳴いていました。
「そうだ、もう一匹貰って行こう・・・」

今度は、中でも一番元気な白い子犬を貰いました。
ちっちゃくてコロコロしていたので、家に帰り、コロという名前をつけ
ました。

コロは食欲もあって、元気で、いつも部屋の中を走り回っていました。

そんな日が続いて、1ヶ月程経った頃、保健所から電話があって、
「あれからクッキーは随分元気になって、今、獣医さんの自宅で育てて
いますよ」という事だった。

「ああ・・・、クッキーは生き延びたんだ!」

良かった・・・
嬉しくて嬉しくて、どうしようもなくなりました。



そして、数ヶ月後にこちらから電話してみると、
「クッキーは、もう元気に大きくなりました」との返事が返って来た。

コロも元気だし、クッキーも元気になったし、
あの時逃げてしまった犬(あ、そうだ、その犬の名前を書くのを忘れて
いたね。ロックという名前です。)は、2匹の子犬を助けたんだなあ・
・・・・と思いました。



今、昔仔猫のうんちを食べたロックの事を思い出しました。
その犬も、逃げてしまうまでの間、7年があったんです。



これから、ロックの話をします。




つづく

                   

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